【特別展】写真で振り返る古代メキシコ展。国立国際美術館(大阪・中之島)

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特別展「古代メキシコ ―マヤ、アステカ、テオティワカン」が2月6日から5月8日まで、国立国際美術館(大阪・中之島)で始まりました。東京国立博物館、九州国立博物館に続く最後の巡回展です。

コンドルさん
コンドルさん

やあ!
特別展「古代メキシコ展」を観にいってきたよ。

サボテン君
サボテン君

古代メキシコ?

コンドルさん
コンドルさん

メキシコには昔から色んな文明が栄えていたんだよ。有名なマヤ文明アステカ文明以外にも、いろんな文明もがあったんだって。

サボテン君
サボテン君

へぇ~、そうなんだ。マヤ文明は聞いたことあるよ。それで!他には何があるの?

コンドルさん
コンドルさん

うん。それで、その文明ごとに芸術や建築、宗教の考え方が全然違ってて、それぞれが多様性と独自性に富んでいたんだ。

サボテン君
サボテン君

多様性?
それぞれに個性があったてこと?!

コンドルさん
コンドルさん

例えば、
マヤ文明は天文学や暦の知識が発達してピラミッドを立派に造ったり、
アステカ文明は人を生贄(いけにえ)に捧げる神事があったり。

コンドルさん
コンドルさん

そういうのは遺跡や遺物から分かるらしくて。
ピラミッドの構造を見れば建築技術のすごさとか、土偶やマスク、装飾品を見ると芸術的センスの高さもわかる。

サボテン君
サボテン君

遺跡からいろいろわかるんだね。古代メキシコ文明っておもしろそー。

展覧会の主な特徴:

マヤ、アステカ、テオティワカンの3大文明にフォーカス
約140点の展示品、一部は日本初公開
メキシコ国内6つの博物館と2つの世界遺産遺跡からの出展

展示方法

・4章構成(プロローグ含む)
・没入感のある展示(ピラミッド風の壁面、「赤の女王」の墓室再現など)
・360度見学可能な展示品も多数

展示方法にも特徴があり、ピラミッドのような壁面や「赤の女王」の墓室再現など、リアルな演出が施されています。また、「360度グルッと鑑賞ができる展示品も多数」あります。

考古学ファンに限らず幅広い層が楽しめる内容となっています。

写真で振り返る「古代メキシコ展」

※本巡回展は終了いたしました。
「メキシコ古代文明の理解を深める切っ掛けとしても最適」なので、歴史や文化に関心のある方、観に行けていなかった方やもう一度振り返ってみてみたい方。はぜひご覧ください。

入口手前から立体的な展示に期待がもてます。

プロローグ

メキシコ文明のと日本の年表

メキシコ文明といえばマヤ文明アステカ文明は有名だけど、メキシコには古くから様々な文明が栄えてて、他にもオルメカ、サポテカ、テオティワカンなど、多様な文明がいろいろあったみたいです。

↓地図見たら結構遺跡がありますね。


テオティワカン

マヤ文明は精緻な石造りのピラミッドを建設し、高度な天文学や暦の知識を持っていたし、アステカ文明は豪華な神殿や宮殿を造り、神事を重視していたので生贄の儀式なんかもあったみたい。(怖っ!)

【クモザルの容器】950~1521年
(大きさが結構小さい。目に黒曜石がはめられてて、細工が細かい)

【夜空の石板】アステカ文明 1325~1521年
夜空を主題とする浮彫の石板。両脇に金星と星、中央にワシと兵士が表されている
生贄で亡くなった兵士の魂は太陽とともに天球上を旅しなければならなかった。

【球技をする人の土偶】・右【球技をするときに着ける装備】
(日本の土偶よりもリアリティーと躍動感がスゴイ(左)。
右のやつ着けて球技なんてできないでしょ・・・)


↓この石彫は地平線に沈んだ(死んだ)夜の太陽を表していると言われています。

死のディスク石彫テオティワカン文明 300~550年
テオティワカンの「太陽のピラミッド」正面広場から出土した石彫。
このころは地球は平らで、果てがあると信じられていた。
高さ126㎝×幅102㎝の巨大石彫。地平線に沈んだ夜の太陽を表す。「沈む」はすなわち「死」。中央の頭蓋骨は「死」、元々表面に赤い顔料塗られていたと考えられる。

太陽が沈むと、死んだ太陽が、地下を通って日の出とともに復活するとされていたみたいです。(太陽って中心は骸骨なんだ…)

火の老神石彫 テオティワカン文明 450~550年
頭の上に火鉢を載せ、火を焚くために用いられた石像。太陽のピラミッド頂上部より出土。

小座像 ティオティワカン文明 250~300年
ピラミッド中心部で発見された埋葬墓3の重要な副葬品のひとつ。
あぐらは高貴な人物にのみ許されたことから、生贄にかかわる王族を示すものとされる。

↑羽毛の蛇ピラミッド
死者の大通りの南東。マヤ文明の「ククルカン」、アステカ文明の「ケツァルコアトル」と同じ特徴を持つ神の姿が彫られているがテオティワカンでは知られておらず、「羽毛の蛇神」と呼んでいます。
内部からは総数200体以上におよぶ戦士の集団生贄墓が、大量の副葬品とともに発見されておりピラミッドの建設時に捧げられたとみられます。

↑羽毛の蛇ピラミッドから発見された地下トンネル
2003年ピラミッド正面の大広間からピラミッドに向けて延びる長さ103mのトンネルが発見されました。
入口は垂直の穴で、深さ15m。ピラミッドの中心に向かっています。その最奥にはおそらく王墓があったとみられます。
トンネルの内部は盗掘されていましたが、それでも多くの遺物がのこされていました。

↑【羽毛の蛇神石彫】・↓【シパクトリ神の頭飾り石彫】
羽毛の蛇ピラミッドの壁面を飾った石彫。羽毛の蛇神の波打つ胴体に創造神シパクトリの髪飾りを配するモティーフが繰り返し彫られる。

こうした古代文明の姿は、残された遺跡や遺物からわかることが多くて。ピラミッドや神殿、宮殿の遺構から、建築技術が高度だし。また、土偶、マスク、装飾品などの遺物は、芸術的な表現力の高さがあるよ。

さらに、メキシコには豊かな神話の世界が残されていて。神々と人間の関係、宇宙観、死生観など、彼らの宗教観を物語る神話が数多く伝わっています。儀式や生贄の習慣にも、深い宗教的・社会的な意味があったと考えられているんだって。

マヤ文明

↑トニナ石彫159 マヤ文明 799年頃
トニナの王8に捕らえられたポモイの捕虜が描かれている。
碑文には、戦いに長けた王8が多数の捕獲者という称号を持っていたこと、西暦799年に先祖の墓に火を入れる儀式を行ったことなどが記されている。

赤の女王

↑赤の女王
胸と肩を覆う織物のケープはマヤ王族の女性が多く身に着けた。
170以上ものヒスイ輝石岩が装飾され、中央部には小さな猿の頭部を付けた花形の石が添えられている。

※「赤の女王」という名称の由来は墓室から棺からすべて意図的に赤い色で装飾されていたからだそうです。展示もその墓内部を再現されて真っ赤な部屋になっていました。

チャクモール像 マヤ文明 900~1100年
腹の上に皿状のものを持つ石像。そこに神への捧げものを置いたと解釈されている。チチェン・イツァとトゥーラから多く見つかり、両都市の関係を示す。その後、チャクモール像はアステカにも受け継がれた。

アステカ文明

トラロク神の壺 アステカ文明1440年~69年
雨神トラロクは太陽神ウィツィロポチトリとともに大神殿に祀られ、多くの祈りや供え物、生贄が捧げられた。水を貯える壺にトラロク神の装飾があり、雨や豊穣の願いが込められたものお考えられる。

鷲の戦士像 アステカ文明 1469~86年
戦闘や宗教に重要な役割を担った勇敢な軍人である鷲の戦士とみられる像。鷲の頭飾りをかぶり、羽毛や鉤爪の装束を身に着ける。勇ましく戦死して姿を変えた戦士の魂や太陽神の姿を表わすという説もある。

~今なお続く発掘調査~

1521年にアステカはスペインに征服され、そのあと、マヤも併合されることになります。しかし古代から続く文化と伝統は滅びることなく現代にも息づいています。
古代メキシコをめぐる発掘調査はこれからも続きます。

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